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普通科近畿研修にPTA広報委員がついていっちゃった話

更新日:1月31日

 


 昨年からスタートした北高普通科2年生の近畿研修旅行。2年目の今年は、PTA広報委員の野津が学校の許可を得て一部同行させてもらったので、その内容を保護者目線でレポートします。



【勢いのあるベンチャー企業で働く若手社員の志とエネルギー(企業訪問)】

 初日の10月4日(水)は、バスで大阪到着後、普通科212名が5‐8人ずつ39班に分かれ、ダイキンや証券取引所など14社の大阪の企業訪問を実施。私は、シェアオフィス業のWeWork Japan(なんば)にご一緒させてもらいました。

 WeWorkさんはシェアオフィス提供を事業としており、オフィスはなんば駅から徒歩数分の高層ビル27階。おしゃれなオフィススペースと大阪が一望できる眺望は当然島根にはなく、高校生にとってまず衝撃だった様子。自己紹介や若手社員の方とのクイズ大会でアイスブレイク。案内役は2か月前までアップルでカスタマーサービス担当していたMJこと村松潤一さん。WeWorkは、オフィスという場所だけではなく、人とつながるコミュニティを提供することをミッションとしていると説明を受けました。

 オフィスに入居している企業として、フィンランド発祥のおもてなしデリバリーWoltさんは、地域ビジネスを活性化させることで豊かなまちづくりに貢献します、とのこと。また、空から、世界を進化させるTerraDroneさんは、社員は半数が20代と若く、ドローンで測量をしてデジタルで再現するサービスを提供中。

 ベンチャー企業ならではの新しい付加価値の提供の仕方や、夢と熱量をもって仕事に取り組む姿勢を伝えてもらいました。WeWorkの従業員さんはもちろん、入居企業さんからも数人が参加してくれ、総勢10名以上が北高生に何かを伝えたいと関わってくれました。大阪人らしく、たこ焼きネタを仕込んでリハまでしてくれていたようです。

 一方で、参加した高校生たちはWeWorkがどんな企業か知らなかったそうなので、事前にどんな会社で何を聞いてみたいかを用意しておくと、もっと主体的に深い学びが得られたのではないかという気がしました。





【やはりチョー気になる、2‐3年後の自分の姿(卒業生講話)】

 夜は10班に分かれて、北高出身で関西の大学で学ぶ8人の大学生を囲み、高校時代の進路選択や大学生活についての話を聞きました。

 生徒たちが直面する進路選択や数年後の自分につながる話だけに、企業訪問の際より、さらに興味深く高校時代の過ごし方や進路選択についていろいろ質問する姿勢が印象的でした。

 大学生の先輩たちも、大学は比較的自分の自由に使える時間ができ、そこでの頑張りが自分の未来に繋がるとか、高校生に熱い思いを伝えてくれていました。中には独自のプレゼン資料を作って説明してくれる熱い先輩もいました。




【困難にも一歩踏み出す勇気(チームビルディング)】

 2日目の5日(木)は体験研修。ものづくり、歴史、農業など6つのコースに分かれて参加します。私は午前中はひこねスカイアドベンチャーのチームビルディングコースに参加。大阪からはるばる2時間、時折小雨もちらついて、少し肌寒く風も強いあいにくのコンディション。

 現地では山口出身で玉造温泉が大好きなペヤング、ホルモン、やまぴーという謎に元気な3人組に迎えられ、8mの高さに作られたアスレチックを命綱を付けてクリアしていきます。グラグラする綱をガイドロープを頼りに渡ったり、最後は50mのグラインダーがあったりと、お互いコツを教えつつ、奇声をあげながら楽しんでいました。先頭を切り開いて独走する生徒の姿も印象的でした。

 このアクティビティの目標は、一歩踏み出す勇気。とても高くて難しそうなアクティビティも一歩踏み出してみると何とかクリアできる体験になりました。






【日本の歴史を振り返る(コリアンタウン)】

 午後は生野のコリアンタウン訪問。NGOの在日韓国人の方による講演とフィールドワークを実施。

 講演では、生野地区の歴史的背景や、日本人か韓国人か彼らの抱えるアイデンティティーの問題、在日韓国人への知識の欠如が引き起こす意図しない差別など、歴史が生んだ難しい課題を学びました。もともと韓国の済州島からの船の便があったことからここに韓国人街ができ、その歴史は新大久保よりもずっと古いこと、戦後の治水事業で川を彼らが中心となって整備したそうです。

 もともとK-POPや韓国映画などに興味があって参加した生徒たちも、「在日コリアンの歴史を学ぶことで、差別と同化に気を付けたい」と感想を述べており、いろいろ学ぶ点も多かったようです。コリアンタウンにあった伊藤園の自販機で、横一列全部12本に「飲むふるる冷麺ドリンクタイプ(具材なし)」という謎の飲料があったのも異文化を感じました。







【クルーズ船から大阪を(サンタマリア号クルーズ)】

 綺麗な夕焼けをバックに大阪湾にたたずむのは遊覧船サンタマリア号。大阪湾をクルーズしながらのディナーの期待が高まります。クラスごとの記念撮影の後に続々と200名が乗船し、前半と後半に分かれての食事タイム。

 湯気の上がる暖かい食事をセルフ形式で取って行きます。大阪ならではの揚げたこ焼き、プチお好み焼き、昔ながらのコロッケ、若鳥の唐揚げカレー風味、ソース焼きそば。ん、何か全体的に茶色い!!お腹いっぱいでした。育ち盛りの高校生たちはこれくらいのボリュームがないと満足できないんでしょうね、多分。

 デッキは気温も低く風も強く寒いものの、定番のタイタニックのポーズをとる男子高校生二人組もいました。








 3日目の6日(金)は、京都大学や近畿大学など、自分の興味に合わせて6大学から1つを選んで大学見学。私は仕事の都合上、最終日は同行しませんでした。




 今回の研修旅行の目的は、①自己の在り方・生き方についての自覚を深め、価値観を拡げ、将来のよりよい進路選択について考える機会とすること、②集団行動を通して相互理解を深めるとともに、集団の規律や秩序を守る態度を養うこと、③公共の場でのルール・マナーを身につけること、でした。また、目標は、①集団のLevelを上げよう、②個人のLevelを上げよう、でした。各自、島根にはない環境で多くの刺激を受けていろいろ考えることも多かったのではと感じました。個人的にはもう少し高校生の生の声を聞いてレポートに反映できればよかったなと思います。


現場からは以上です。


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